2010年1月15日金曜日

アメリカで発生した同時多発テロ事件(911)の保険金支払いで 破産したアンダーライターもいる

ロイズ
イギリスに「ロイズ」という組織があります。
「ロイズ保険組合」と言った方がわかりやすいと思います。
400年近い伝統のある、世界最大の保険組織です。
この組織はイギリスの貴族や大富豪と大きな関わりがあります。

このロイズ保険組合の保険は、主に損害保険会社が保険金支払いのため
に掛ける保険(再保険)です。まぁ、ここまでは普通です。
この保険の変わっているところは、ロイズ保険組合が引き受ける保険では
なく、ロイズ保険組合の名の下に、無限責任を負うアンダーライターと
呼ばれる保険請負人が引き受ける保険であるところです。
このアンダーライターの多くが、貴族や大富豪なのです。

要は、貴族や大富豪が保険を引き受けて、問題がなければ保険の掛け金
は貴族や大富豪の収入になり、問題が発生した場合は、保険金の支払い
を行うという、ギャンブルのようなモノなのです(ちょっと極端に書いています)。

無限責任を負うので、巨額の保険請求が発生した場合には全財産を処分
してでもこれの支払に応じなければなりません。
そのため、アメリカで発生した同時多発テロ事件(911)の保険金支払いで
破産したアンダーライターもいるそうです。

とは言え、実際の保険はアンダーライター1人で請け負うのではなく、
シンジゲートと呼ばれるアンダーライターの組織で請け負う形になります。
また、シンジゲートにはそれぞれ得意分野があり、火災保険、盗難保険、
海上保険など、300近いシンジゲートが存在すると言われています。
中には、

「ネッシーが捕獲された場合の懸賞金を保証する保険」
「自分の娘の処女が失われた場合に700ポンドを支払う保険」

など、ユニークな案件を扱うシンジゲートもあるそうです。
さすが、どんな保険でも引き受けると言われているロイズです(笑)。

なお、アンダーライターの同意が得られずに成立しない保険もあります。
また、危険を分散するために、複数のシンジゲートで保険を引き受けたり、
再保険(保険金支払のための保険)を掛けたりもするそうです。

<公爵の独り言>
ロイズ保険組合、ブックメーカー、競馬・・・。
イギリス貴族はかなりのギャンブル好きですね。

1. 2004/12/06(月) 00:01:56|
2. 王侯貴族・ローマ法王
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4. | コメント:13

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コメント
昔 TVでどこかの国のひとが火災保険詐欺を集団でやったみたいな番組がありました それを思い出したのと同時に ロイズ=生チョコを思い出したのは私だけ?w

1. 2004/12/06(月) 02:32:56 |
2. URL |
3. ショコラ #79D/WHSg
4. [ 編集]

番組は違うかもしれませんが、ボストンの事件が有名ですね。
http://www.fujitv.co.jp/unb/contents/p256_1.html
http://www.ntv.co.jp/gyoten/oa/030305.html
……似たような番組の間で使いまわしてるのな(笑)

1. 2004/12/06(月) 06:40:59 |
2. URL |
3. Lucius #79D/WHSg
4. [ 編集]

ショコラ様
保険のロイズは Lloyd's
生チョコのロイズは ROYCE'
ですね。生チョコの方は知りませんでした。
北海道のチョコレートなんですね。
Lucius様
スゴイ事件ですね。
これの失敗の原因は、被害者も共犯にしなかったことですね。
被害者にも次に住む場所の斡旋や分け前を与えていれば・・・。

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